ハズバンダリートレーニングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
動物に詳しくない方には、あまり馴染みがないかもしれません。
ハズバンダリートレーニングは、血液採取をはじめとする様々な医療行為をおこなうための受診動作訓練です。
動物に協力してもらって負担を軽減させる、ハズバンダリートレーニングの内容を見てみましょう。
ハズバンダリートレーニングとは?
動物に協力してもらいながら医療行為や健康管理をするためのトレーニングを、ハズバンダリートレーニング(受診動作訓練)といいます。
従来パンダの血液検査などをする際、全身麻酔をかける方法が一般的でした。
しかし、麻酔をかける方法は心身の負担が大きく、病気が悪化する可能性があります。
動物にストレスがかからないように自発的な行動を取らせるため、エサなどのご褒美をあげて訓練するのが、ハズバンダリートレーニングです。
麻酔は動物への負担が大きいんだね。
トレーニングの内容
ハズバンダリートレーニングによっておこなわれる受診動作には、様々な種類があります。
・血液採取
・尿採取
・レントゲン撮影
・血圧測定
・口腔内観察
ハズバンダリートレーニングでできる内容は、パンダによって異なります。
王子動物園のタンタンは10種類以上のトレーニングをこなせる、能力の高いパンダです。
トレーニングで様々な検査ができるようになるよ。
麻酔を使わずにストレスを抑える
アドベンチャーワールドの永明を例に見てみましょう。
ハズバンダリートレーニングの結果おこなわれた麻酔を用いない血液採取では、麻酔下と比べて血中コルチゾールの値が低くなっています。
コルチゾールはストレスによって分泌が増えるホルモンなので、値が低いほどストレスがかかっていない状態といえるでしょう。
パンダのストレスを軽減させるという目的において、ハズバンダリートレーニングが有効だとわかります。
麻酔を使わなければストレスが抑えられるのか~。
まとめ
・医療行為や健康管理のためのトレーニング
・麻酔はパンダの心身に負担が大きい
・タンタンは能力が高く、様々な検査ができる
・無麻酔下ではコルチゾールの値が低くなる
パンダの負担を軽減させるトレーニングだよ。