動物によって妊娠期間の長さは、様々です。
パンダの妊娠期間には、個体差があるとご存知でしょうか。
今回はパンダの妊娠について、まとめてみました。
妊娠の兆候や偽妊娠と呼ばれる現象についても解説します。
パンダの妊娠期間は3~5か月
パンダの繁殖期は年に一度、2月から5月といわれています。
発情期間は2週間ほどありますが、メスが妊娠できるのは数日間のみです。
妊娠に成功すると、3~5か月の期間を経て出産します。
動物 | 妊娠期間 |
---|---|
ネズミ | 約20日 |
ライオン | 約110日 |
パンダ | 80~200日 |
ヒグマ | 200~260日 |
ツキノワグマ | 210~240日 |
ヒト | 約280日 |
シロナガスクジラ | 約350日 |
ゾウ | 約650日 |
パンダの妊娠期間は、ほかのクマ科の動物と比べて短いとわかります。
ただ、上記の表にあるとおり、クマ科の動物は妊娠期間に個体差があります。
これは、着床遅延が起こるためです。
着床遅延とは、受精卵がすぐに着床せずに子宮内を浮遊する現象で、クマ科やイタチ科の動物に見られます。
パンダの繁殖はとても難しいよ。
妊娠の兆候
パンダは妊娠すると、行動に変化が見られます。
出産の1か月前になると徐々に食欲が減退し、出産直後は絶食絶水で子育てをします。
飼育下のパンダでは、こうした妊娠時の兆候が確認されると、公開を中止するなど万全のサポート体制がとられます。
偽妊娠(想像妊娠)
パンダには妊娠していなくても同様の症状が現れる、偽妊娠(想像妊娠)という現象があります。
前述した兆候が見られても、出産のタイミングがくるまでは実際に妊娠しているのか、それとも偽妊娠なのか、わかりません。
動物園では妊娠していた場合に備えて、慎重に経過を観察します。
偽妊娠はあくまで生理現象で、病気ではありません。
出産のタイミングまでわからないのか~。
偽育児
パンダは偽妊娠時、エサや石を抱く行動をとることがあります。
王子動物園のタンタンは、ニンジンを抱きかかえたり舐めたりする様子が確認されています。
タンタンは出産後すぐに子供が亡くなってしまった経験があり、それ以降毎年のように偽育児ともいえる行動をとるようになりました。
こうした行動は珍しく、スミソニアン動物園、アデレード動物園で例があります。
まとめ
・パンダの妊娠期間は3~5か月
・着床遅延が起こるため、個体差がある
・妊娠すると食欲が減退する
・偽妊娠の可能性がある
パンダの妊娠期間は個体差があるよ。